電力自由化で売電先を新電力に変更するとどうなる?

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電力自由化で売電先を新電力に変更するとどうなる?

電卓で計算
電力自由化により、太陽光発電のシステムのある家庭では、電力を買うだけでなく売る場合もメリットが生まれることがわかりました。新電力では、地域の電力会社に売るよりも高く買い取ってくれる場合があるためです。しかし、新電力へ売電する場合、単純に収入が増えるのではなく、いくつかデメリットがあるようです。

新電力へ売電先を切り替えた場合のメリット

太陽光発電のシステムを持っている家庭では、発電して、使用後に余った電力を電力会社に販売することができます。これは、電力自由化実施前から行われてきました。電力自由化に伴う新電力へ売電先を切り替えた場合のメリットは、プラス1円買い取りや、プレミアム価格など、今までよりも高額に買い取ってくれるところです。電力自由化によって事業者が増えたため、今までよりも高価に買い取ってくれる事業者が増加し、新電力への売電に切り替えた家庭も多いようです。

新電力へ売電先を切り替える際に出てくるデメリット

このように、販売価格だけ見れば、電力自由化後に新電力へ売電先を切り替えることはとてもお得なように見えます。しかし、単に電力自由化後だからお得だと思って新電力に安易に売電先を切り替える場合には、いくつかデメリットが出てくる可能性があります。その中でも代表的なものが以下の3つと言われています。

1,高圧・メガソーラーは費用がかかる可能性がある

2,売電料金の支払い期間が長くなる可能性がある

3,電力を買い取ってもらえない場合がある

これらのデメリットについて詳しく解説していきます。

1,高圧・メガソーラーは費用がかかる可能性がある

低圧の太陽光発電のシステムの場合は新電力へ売電先を切り替える場合、費用が新たにかかることは無いので安心しましょう。しかし、高圧・メガソーラーの太陽光発電のシステムの場合は新たに費用がかかる可能性があります。高圧・メガソーラーの場合は、新たに以下のような費用が発生する可能性があります。

・メーターの交換

・売電量監視システム

メーターの交換にかかる費用は50,000円程度と言われています。しかし、電力会社によってメーターの交換代が異なるので、よく細かい部分の説明もチェックしておきましょう。

高額なのが売電監視システム

メーターの交換代なら、なんとかすぐに元が取れそうな気が済ます。しかし、売電監視システムの価格は30〜50万円と決してお手頃価格ではありません。分割払いを導入している新電力もありますが、いずれにせよ高圧・メガソーラーの太陽光発電のシステムで発電している場合はよく考えて導入スべきと言えるでしょう。

2,売電料金の支払い期間が長くなる可能性がある

高圧・メガソーラーなどで発電していた場合、売電料金は1ヶ月ごとに振り込まれるケースがほとんどです。しかし、低圧の太陽光発電のシステムの場合は売電料金の振り込みが3ヶ月ごとの新電力があります。太陽光発電のシステムを一括で購入している場合や預金が十分にある場合はあまり問題とならなさそうですが、ローンで太陽光発電のシステムを購入した場合や、あまり余裕の無い家庭は、キャッシュフローが回るように計画しておく必要がありそうです。単に買取価格が高いからというだけで決めないように注意しましょう。

3,電力を買い取ってもらえない場合がある

また、電力を買い取ってもらえない場合もあります。電力を買い取ってもらえないケースは、主に以下の2つです。

・電力会社のエリアによって買い取ってもらえない

・電気の容量によって買い取ってもらえない

これら2つのケースについて詳しく解説していきます。

電力会社のエリアによって買い取ってもらえないとは?

以下のように、電力使用量が多いエリアでは、問題なく新電力でも買い取ってもらえます。

・東京電力

・関西電力

・中部電力

・九州電力

しかし、これらの地域以外の電力使用量が少ない地域では、電力自由化後の新電力では買い取ってもらえない場合があるようです。電力自由化がなされたからといって言葉通りに、全ての地域で新電力に太陽光発電で発電した電気を買い取ってもらえるわけではありません。

電気の容量によって買い取ってもらえないケースとは?

また、電気の容量によって買い取ってもらえないこともあります。新電力では、低圧を中心に買い取っている会社や、高圧を中心に買い取っている会社など、各社特徴があります。また、一定の容量以上の電気でないと買い取ってもらえないケースや、逆に一定の容量未満の電力でないと買い取ってもらえないケースもあります。

述べてきた通り電力自由化によって、単純に高額で買い取ってもらえるからといって売電先を変更するのは危険です。まずは、自宅の太陽光発電のシステムが低圧なのか高圧なのかを把握していない方はしっかりと確認しましょう。また、自分が住んでいる地域には電力を買い取ってくれる新電力があるのかどうかや、新電力ではどういった条件で電気を買い取っているのかのチェックも必要です。

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ジャンヌ
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