節電のコツ教えます!夏のクーラー利用で快適に過ごそう
クーラーの操作で節電
■スイッチのON・OFFは最小限に。最も効率がいいのは自動運転
クーラーに限らず、ほとんどの電化製品はスイッチを入れるときに多くの電力を消費します。逆に言えば、温度を維持するだけならほとんど電力は消費しません。そのため、一度スイッチを入れたらつけっぱなしにすると節電効果が高まります。
また、スイッチの入り切りが多いほど電化製品に負担がかかり、寿命を縮めていることになります。「もったいないから」とちょっと部屋を離れるたびにこまめにスイッチを切るのは、むしろ逆効果というわけです。数時間家を離れる程度なら、つけっぱなしにして行きましょう。
運転モードは「自動運転」がオススメです。節電のつもりで弱運転モードにしている人は要注意。自動運転モードにすると設定温度まで一気に室温を下げ、そのあとは微風で調整してくれるのでもっとも効率がいいのです。弱運転モードではなかなか室温が上がらず、その分多くの電気代がかかってしまいます。
■温度設定は28℃が最適
設定温度も、電力の消費に大きく関わるポイント。環境庁が推奨するクーラーの設定温度は28℃です。外気温31℃の時、2.2kWのエアコンの設定温度を27℃から28℃にするだけで、年間30.24kWh節電できます。金額にして約820円の節電になるのです(1日9時間利用の場合。資源エネルギー庁「家庭の省エネ徹底ガイド」2015年版より)。
■風向設定を水平にしてムラなく冷房
冷たい空気は下のほうにたまる性質があります。風向設定を水平にして、部屋全体をムラなく冷やすようにしましょう。サーキュレーターがある場合は、真上に向けて風を送り部屋の上部の空気を循環させるようにします。扇風機でも代用できますのでサーキュレーターを買い足す必要はありませんよ。
■必要な場所に必要なだけ使って上手に節電
クーラーを使っている部屋の窓や扉は開けっぱなしにせず、なるべく一部屋だけを効率よく冷やすように意識しましょう。外出するときや就寝時にはタイマー機能を利用します。ただし、スイッチを切ってからも室温は急激に上がるわけではありません。外出や布団に入る30分前にスイッチを切るようにするといいでしょう。
クーラーのお手入れで節電
■フィルターの掃除は月1~2回を目安に
エアコンフィルターの汚れは電気代に大きく影響します。目詰りしているフィルターとそうでないフィルターとでは、年間使用量は31.95kWh、金額にして700円もの違いが出ます(資源エネルギー庁「家庭の省エネ徹底ガイド」2015年版より)。
フィルターの目詰りは異常音を発したり、水漏れやにおいの原因にもなるため、月に1回から2回の掃除が効果的です。フィルターをはずして掃除機でほこりを吸い取ったり、ぬるま湯で洗って乾かすだけで効果がありますので、ぜひ試してみてください。新しい機種では、自動で掃除する機能がついているタイプもあります。
■室外機のまわりに障害物を置かない
クーラーの室外機は、外気を吸い込んでは吹き出す動作で熱交換を行っています。室外機のまわりに障害物があると熱交換のさまたげとなり、クーラーの効果も弱まってしまいます。しばらく見ないうちに雑草が生えてきていた、なんてことも。
室外機のまわりは常に障害物のない状態を心がけましょう。また、室外機そのものが熱くならない工夫も大切です。日よけを設置したり風通しを良くすることで、冷房効果が高まり節電につながります。
■シーズンオフには電源プラグを抜いておく
電化製品はスイッチを切っていても、コンセントにつながっている限り待機電力を消費します。夏が終わり、もう来年まで出番はないという状態になったら、コンセントから電源プラグを抜いてしまいましょう。これをやるとやらないでは年間で大きな差が出ます。
■古いクーラーなら買い替えも検討を
10年前のクーラーと比べ、最新のものでは消費電力は40%も抑えられます。さらにクーラーは経年劣化で消費電力量が年に数%ずつ増加していき、10年で1.5倍にもなるのです。
10年以上同じクーラーを使い続けている場合は、新しいものに買い換えるだけで節電になる可能性が高いと言えます。
クーラーの節電方法はさまざま