電力自由化で登場した基本料金0円の「Looopでんき」って?

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電力自由化で登場!基本料金0円の「Looopでんき」とは?

Looopでんき
電力自由化の始まりを契機として、小売電気事業者同士の競争が今高まりを見せています。

その中でも人気なのが「Looopでんき」です。

基本料金ゼロ円を打ち出して話題となっています。

その特徴やプランについて詳しくご紹介していきましょう。

Looopでんきが話題の理由

いったいなぜ、Looopでんきが人気なのでしょうか。

その秘密を知るにはまず、電気料金の仕組みがどうなっているのか確認する必要があります。

電気料金の仕組み

そもそも、電気料金とはどのような仕組みになっているか知っていますか?

電力自由化で電気について興味を持つ人が増えたものの、まだまだ詳しい内容については普及していません。

電気料金はただ使った分だけを払っているわけではなく、蓋を開けてみると複雑な仕組みをしてるのです。

一般的な電気料金の仕組みはこのようになっています。

【基本料金】・・・電気の使用量に関わらず必ず毎月かかる料金。「最低料金」と表記するところもある

【第一段階料金】・・・0〜120kWhまでの使用電力量に適用される料金。

電力会社によっては0ではなく10〜15程度から適用になる。

最低水準を保証するため比較的安い。

【第二段階料金】・・・120kWh〜300kWhまでの使用電力量に適用される料金。

一般的な家庭の平均的な使用量に基づいている。

【第三段階料金】・・・300kWhを超えた分の使用電力量に適用される料金。こ

こからは料金がぐっと高くなるので注意。

このように基本料金に加え、従量料金といって毎月使った分の料金が使用量に応じてかかります。

さらにここに燃料費調整単価、再生可能エネルギー発電促進賦課金、消費税が加わったものが毎月の電気料金となります。

「基本料金ゼロ」はLooopでんきだけ!

通常の電気料金は、基本料金+従量料金の合計額ということがわかります。

それに対し、Looopでんきでは基本料金がゼロなので、純粋に電気を使った分だけを払えばいいということなのです。

その明快なプランが人気を呼んでいるんですね。

人気ランキングで3地区1位に!

価格コムが行った「電力自由化実態調査2016」で、東京電力・関西電力・中部電力の3地区においてLooopでんきが1位という結果が出ました。

Looopでんきの人気の高さ・利用者からの関心の高さがうかがえます。

Looopでんきの特徴とプラン

Looopは2011年の東日本大震災を機に設立された比較的新しい会社です。

2016年4月の電力自由化で、電気小売事業に新規参入しました。

もともと太陽光発電の設備を販売しており、提携している発電所を含めると1500ヶ所もの太陽光発電所を所有しています。

そのため供給している電気の26%を再生可能エネルギーでまかなっています。

Looopでんきのプラン内容

電力自由化当初、Looopでんきは「基本料金がゼロ」という画期的なプランを打ち出して話題となりました。

それが一般家庭向けの「おうちプラン」で、東京電力管内の場合は電力自由化以前の「従量電灯A」に相当します。

契約アンペア数が高く、電力使用量が多いほどお得になるのが特徴です。

おうちプランのほかに、事業所向けの「ビジネスプラン」もあります。

Looopでんきの契約期間は原則1年間となっていますが、解約金などは発生しません。

供給エリアは東北電力・東京電力・中部電力・関西電力管内となっています。

基本料金をゼロにできる理由

電力自由化以前の電力会社は、大規模な電子力発電施設などを保有していたため維持費や固定費がかかっていました。

Looopでんきの場合はそこにかかる費用を削減することで基本料金をゼロにできるのです。

「おうちプラン」に変えるとこんなにお得!

それでは実際にシミュレーションしてみましょう。

契約容量50Aで、1ヶ月600kWh使った場合を想定して計算します。

・東京電力「従量電灯B」の場合

【基本料金】・・・50Aで1404.00円

【電力量料金】

第1段階・・・19.52円×120kWh=2342円

第2段階・・・26.00円×180kWh=4680円

第3段階・・・32.02円×300kWh=9600円  合計・・・16,622円

・Looopでんき「おうちプラン」の場合

【基本料金】・・・0円

【電力量料金】

一律・・・26円×600kWh=16,172円  合計・・・15,600円

1ヶ月あたり1,022円のお得になりました。

季節や家庭ごとのスタイルによって変動しますが、これを平均とすると年間に換算して12,264円のお得になります。

ちなみに2人以上の世帯の平均電力使用量は420kWh程度ですので、この試算はかなり電気を多めに使う家庭の場合を想定しています。

Looopでんきで安くならないパターンに注意

通常の従量料金は3段階でしたが、おうちプランでは一律で1kWhあたり26円(税込)となっています。

東京電力の場合、第1段階料金が1kWhあたり19.43円、第2段階料金が25.91円ですので、この水準より高いということになります。

このシステムで考えると、もともと電気の使用量が少ない家庭の場合は、電気料金が逆に高くなってしまう可能性があります。

あらかじめシミュレーションして確認してみるといいですね。

使い方によってはお得になる

実際にシミュレーションしてみても、Looopでんきのプランは内容がとてもわかりやすく消費者に優しいと感じました。

基本料金はゼロなものの一律料金の設定が高めなので、乗り換えの際には自分の電気の使い方で本当に安くなるのかをよく確かめる必要があります。

電力自由化で基本料金ゼロを実現した画期的なプランを、ぜひあなたのご家庭でも体験してみてください。

私がお届けしました!

わかな
ライター/節電・節約大好き
半ば節電・節約が趣味の女性ライターです。「お家の電気」の話が得意です。

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