電力自由化でオール電化の家は得する?メリット・デメリット
オール電化の家は電力自由化で損をする?
オール電化の家が得する新電力は残念ながら無い
残念ながら、オール電化の家が得する新電力のプランはありません。電力自由化が実施される前、電力会社はオール電化の普及のために、かなり得をするオール電化用の料金プランを提供していたため、これからオール電化の家庭が新たに新電力の料金プランで契約するのは、損になってしまうのです。
今までのオール電化プランが安かった理由
しかし、東日本大震災の発生を発端とし、全国で原子力発電所による発電は止まってしまいました。そのため、電力会社にとって今までのオール電化プランは今までのように利益を上げることが難しくなってしまいました。それによって、電力自由化後に発表されたオール電化用のプランは今までよりも得とは言えない状況です。
電力自由化後のオール電化プランとは?
これまでつらつらと説明しました通り、今までのオール電化プランは原子力発電所の発電あっての料金プラン。しかし、現在では原子力発電所は稼働していません。そのため、電力自由化に伴い東京電力などが発表したオール電化の新プランは、今までのオール電化プランよりかなり割高なプランになっています。
1kWhあたりが安い現在のオール電化プラン
・23時〜7時までの場合、1kWhの料金は12.6円
・7時〜10時までの場合、1kWhの料金は25.92円
・10時〜17時までの場合、1kWhの料金は31.64円
・17時〜23時までの場合、1kWhの料金は25.92円
このため、ライフスタイルに合わせたプランを選べば、電気代をかなり節約することが期待できます。しかし、電力自由化後に発表された各新電力の料金プランは、各社算出方法は異なりますが1kWhの料金は25円〜30円台で、10円台のものは東京電力の新料金プランの午前1時~6時の間の17.46円になります。
比較検討する場合は特典やサービス内容を吟味する
各種特典やポイントなどのサービスを加味すれば、新電力の方がお得になる可能性もありますが、安易に電力会社を変更するのはあまりおすすめできませんので、じっくりとサービス内容を吟味しましょう。
九州の「ナンワエナジー」のオール電化プランは安い
ナンワエナジーのオール電化プランが安い理由
では、何故九州のナンワエナジーのオール電化プランが安いのでしょうか?それは、九州は日本で唯一原子力発電所が稼働しているためです。九州では川内原発が稼働しています。原子力発電所の再稼働については様々な議論がありますが、オール電化の電気料金を安くするためには、原子力発電所での発電が不可欠であると言えます。
このように、今までオール電化プランを利用してきた家庭は、新たにプランを変更したり、新電力のオール電化プランに変更するのはおすすめできません。安易に「電力自由化で電気代が安くなったから」とイメージだけで乗り換えすることは非常に危険です。もし、新電力に乗り換えてから、「電気代が安くなったから元のプランに戻そう」と思っても、以前のオール電化プランは廃止されているので、今までのように格安なオール電化プランを利用することができなくなってしまうのです。