中国電力のクリーンエネルギーに対する取り組みとは
中国電力グループは経営理念に、地域とともに成長することを掲げており、創業以来60年にもわたり、低価格で良質な電力を供給してきました。
また、中国地域の経済成長、ゆとりのある生活を実現するため貢献をし続けてきました。
どの時代でも電力を安定的に供給する指名と地域への変わらない想いのもとに、中国電力グループは時代に合った貢献を行っており、ここでは、中国電力のクリーンエネルギーに対する取り組みについてご紹介したいと思います。
○離島におけるクリーンエネルギー普及拡大と供給安定向上の取り組み
しかし、本土から65キロ離れた隠岐諸島へは送電線が結ばれていないため、島の中に設置されたディーゼル発電所などで送電されており、必要な電力がこれで賄われているのが現実です。
このように、隠岐諸島や本土との送電線がない離島への電力供給において、輸送代も含めたディーゼル発電用の燃料コストの高止まり、島内へのディーゼル発電所の高経年化のコスト増大など、様々な問題をかかえています。
こういった問題解決に向けた1つの手段として中国電力が期待しているのが風力や太陽光などといった再生可能エネルギーなのです。
再生可能エネルギーで発電した電力を中国電力などの電力会社がある一定の価格で買い取って、その費用の一部を消費者から賦課金として集めることで、これらの、いわゆるクリーンエネルギーの普及のための固定価格買い取り制度が2012年に施行されました。
●クリーンエネルギーの課題は発電量の調整
これによって、いっそう普及促進に向け環境が整ったと言えます。そのいっぽうで、クリーンエネルギーは自然条件などにより発電量が大きく変動することがあり、電力を貯めておけないため、クリーンエネルギーの普及を促進しつつも消費者に良質な電力を中国電力などの電力会社が届けるには、このクリーンエネルギー発電量の変動をうまく調節し、使用量と発電量を一致させて電力バランスを保つことが重要になってきます。
特に、本土との送電線がない離島において、電器の使用規模が小さく、さらに発電量の変動の影響が大きいため、中国電力が離島での導入量を拡大するためには、クリーンエネルギー発電量の変動調整が課題になってくるでしょう。
○中国電力グループが隠岐諸島で行う取り組みとは
このハイブリッド蓄電池システムを設置したことで、島内でのクリーンエネルギー設備は以前の3000キロワットに加えてさらに8000キロワットの導入が可能となっており、地元の自治体やグループ企業などと連携し、導入を推進しています。
また、クリーンエネルギー設備や蓄電池などを新しく導入することで、隠岐諸島内に電力を安定的に届けられるようになりました。
さらに、導入が拡大したことで、ディーゼル発電所の発電量が減り、地球温暖化の原因となる二酸化炭素の排出量がかなり削減されると見込まれています。
雄大な自然とこの地域独特の生態系や文化と自然の融合を感じられる隠岐諸島は、世界ジオパークに認定もされており、この地域の魅力を発信することで観光誘致にも尽力しています。
●中国電力が取り組む地域活性化
中国電力グループ会社である株式会社エネルギア・ソリューション&サービスは、広島県との共同でひろしま再生可能エネルギー推進有限責任事業組合を設立しており、地域還元型のメガソーラー事業に着手しました。
2012年より始まったクリーンエネルギーの固定価格買い取り制度は、これらの普及が促進されるいっぽう、コストが高いクリーンエネルギーの導入を、消費者が賦課金によって支えるシステムで、導入量の増加に伴って電力消費者の負担が増大するという問題を抱えています。
○広島県と連携したクリーンエネルギー事業
●メガソーラーの収益は地元に還元
この事業は、中国電力グループに本来の強みを活かしつつ、収益を地元に還元することによって、地域貢献ができるものなので、中国電力グループにとしても賛同し、協力を決定しました。
この事業は、有限責任事業組合といった形態で取り組むことも特徴の1つとなっており、広島県が事業計画や運営を行い、メガソーラー事業に対し豊かな知見を持っている株式会社エネルギア・ソリューション&サービスがメガソーラーの設置や維持管理を行い、さらに中国電力がクリーンエネルギー普及啓発活動を行うことで役割を分担し事業を推進していくことになっています。