電力自由化によって自然エネルギーに注目が集まっています

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電力自由化で注目が集まる自然エネルギー「マイクロ水力発電」とは

電力自由化が始まり、どこの電力会社から電気の供給を受けるのか、自分で選べるようになりました。

電力自由化を機に、注目が高まっているのが自然エネルギーによる発電です。自然エネルギーとは、太陽光や、風力、水力、地熱などと言った、自然が作り出すエネルギーを利用して発電する方法です。

現在の日本の主な発電方法は火力発電ですが、火力発電は燃料の問題や環境破壊の問題などの様々な問題をはらんでいます。

電力自由化後に電気小売に参入し始めた新電力会社の中には、その発電方法にもこだわり、「クリーンな電気を使っています!」などとアピールしている会社も少なくありません。そして、私たち消費者の間でもこうした自然エネルギーによる発電方法への関心が高まってきています。

そんな中で、「マイクロ水力発電」という発電方法がにわかに注目を浴び始めているのをご存知でしょうか。

マイクロ水力発電とは、小さな水力を利用し、自分で発電をしてしまおう! という発電方法です。まさに究極のエコと言えるかもしれませんね。

ではマイクロ水力発電とはどのようなものなのかについて詳しく見ていきましょう!

マイクロ水力発電とは

電力自由化によって、にわかに注目を浴び始めているマイクロ水力発電。ではそもそもマイクロ水力発電とはどのようなものなのか。見ていきましょう。

水力発電の仕組み

マイクロ水力発電についてご説明する前に、水力発電について簡単にご説明いたします。

水力発電は、その名の通り、水の流れを利用して発電する方法です。水の流れの力で発電装置のタービンを回し、電気を起こします。

水力発電の中でもいくつか種類があり、川などの水の流れをそのまま利用している方法や、ダムのように一度水をせき止めて貯め、発電する時に一気に水を放出して発電する方法などもあります。また、川の上部と下部にダムを作って、そのダムとダムの間を水が行ったり来たりするような装置を使って発電する方法などもあります。

マイクロ水力発電とは

そんな中、マイクロ水力発電とは、ごく小規模で行う水力発電のことを指します。例えば、自分の家の敷地内を通る小さな川を利用したり、農業用水路を利用したりして発電を行います。仕組み自体は水力発電となんら変わらず、小型の水力発電装置を買ってきて取り付けることで発電をします。電力自由化と共に自家発電にも注目が集まり、今注目されている発電方法です。

一般的な定義としては、「出力電力が100kW以下のもの」がマイクロ水力発電とされており、もう少し出力電力が大きいものをミニ水力発電、小水力発電などと呼び、これは個人というよりは市や自治体といった団体が主に設置、運営しているものになります。

マイクロ水力発電のメリットとデメリットは?

電力自由化は、私たちに発電方法を見直させる良い機会となっています。

そんな中、自分で水力発電装置を買ってきて、クリーンな自然エネルギーである水力で発電を行えるなんて、とてもエコですし、魅力的ですよね。

とはいえ、まだまだ現代の日本では一般的な発電方法と言えないのも事実です。

それはなぜでしょうか。

マイクロ水力発電の持つメリットとデメリットについてご紹介します。

メリット

まずマイクロ水力発電の一つ目のメリットとしては、設置できる場所が多いということです。マイクロ水力発電の装置自体は通常の水力発電に比べればはるかに小型であり、発電に必要な水流の高低差さえあればどこにでも設置することが可能です。

ですから、設置するために自然の生態系などに危害を脅かす必要もなく、環境保護という観点ではまさに最高の発電方法と言えるでしょう。

きちんとした手続きをして設置したマイクロ水力発電で発電した電気はもちろん家庭用に使用することも可能なのですが、それを余剰電力として売ることもできるという点が二つ目のメリットです。

装置の初期費用や維持費を回収することができれば、マイクロ水力発電による発電で利益を得ることも可能となってくるのです。

デメリット

では反対にマイクロ水力発電のデメリットについてご説明いたします。

まずは、なんといっても一番大きなデメリットと言えるのは、初期費用が高くつくことです。マイクロ水力発電の装置は個人でも購入することは可能ですが、その費用は数十万円から数百万円かかる可能性があります。

これは、個人として購入するのは少し難しい金額かもしれません。逆に、もし安価なマイクロ水力発電装置が発売されれば、爆発的に広まる可能性もあります。

また、装置の維持も労力がかかるのもデメリットとしてあげられるでしょう。水流は自然に近いものであればあるほど落ち葉やゴミなどといった異物が混入しやすくなり、その結果装置に故障が起きる可能性があります。

ですから、装置を設置したから、ずっと放置で大丈夫というわけにはいかないのです。

このように、エコで良いことばかりに見えるマイクロ水力発電ですが、導入するには少々高いハードルが存在すると言わざるを得ないでしょう。

まとめ

電力自由化が始まったことで、太陽光や、風力、水力、地熱などといった自然エネルギーを活用したクリーンな発電方法に注目が集まってきています。

太陽光発電はかなり一般的な発電方法として私たちの生活に浸透しつつありますが、マイクロ水力発電はまだまだ個人として導入するにはハードルの高い発電方法と言わざるを得ません。

しかし、化石燃料を使用する火力発電は貯蔵量と化石燃料生成に必要な期間からいつか必ず限界がやってきます。その来るべき未来のために、今から自然エネルギーによる発電方法に注目しておくのが、電力自由化を機に私たちに求められている姿勢なのではないでしょうか。

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笹葉
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