電力自由化後に新電力が倒産した場合

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ブンヤ教授の電ニュース!:電力自由化後の電力会社倒産時の手続き

2016年日本ロジテックが倒産し3月末で電力小売業から撤退したことは、4月1日の電力自由化がスタートするに当たり大きな衝撃を世間に与えました。

このような事は今後も起こりうるのでしょうか。

●電力小売り事業日本ロジテックに見る新電力の倒産

数多くの新規電気事業者参入で盛り上がっている電機小売業界、会社である以上、採算不振による撤退や倒産もあり得るのは当然のことです。

そうした場合、契約している消費者はどうすればいいのか。

こうした課題は、これからも突きつけられる問題と言えそうです。

前途したように2020年までは、救済措置によって救われる部分もありますが、それ以降は自己責任において処理して行かなければなりません。

それだけに、家庭向けの小売り事業への参入は、政府は、厳しく審査する必要が求められています。

■日本ロジテック協同組合倒産のケースを検証する

2016年3月、日本ロジテック協同組合が破産申請し、3月末で、電力小売業から撤退することが決まりました。

このことは、ニュースなどで大きくマスコミに取り上げられ、多くの人が電力自由化に不安を抱いた事でもありました。

日本ロジテック協同組合は、全国の自治体や官公庁に電気の供給を行ってきましたが、資金繰り悪化のため、破産申請を行い、電気事業から撤退して行きました。

登録は、「特定規模電気事業者」となっています。

これは、一般家庭に先駆けて、2000年に電力自由化された高圧電力(大口需要家)に、電気を売る電力会社のことです。

公共施設や学校、病院、市役所などへ電気を供給する業者です。

■資金繰りの悪化で倒産

電力自由化において、電力会社は、電気を契約家庭に送る場合、基本的に、送配電会社から所有する地域の送電網を使うことになります。

電力会社は、契約者が使った電気量と同等の電気を、30分ごとに送電線に流さなくてはなりません。

これで電気量が常に安定するのです。

しかしこれが電力会社の想定以上に、電気使用量が多く、発電システムが故障すれば、直ぐに電気を流せない場合も出てきます。

こうした場合は契約者に電気を届けるために、他の電力会社が電力を供給して行くシステムとなっています。

契約者から見れば、このシステムは安定した電力の供給が得られるためありがたいシステムなのですが、企業側にとっては諸刃の剣ということになります。

30分同時同量の義務を守れなかった場合は、電力供給をしてくれた会社は、ペナルティ代を払わなければなりません。

これをインバランス・ペナルティと言います。

こうしたことが積み重なって電気の調達費用を抑えられなかったことが倒産の要因とされています。

電力自由化デメリットの一面を見るようです。

■電力自由化は一般家庭への電気小売りも基本的には同じ

日本ロジック協同組合は、一般家庭向けへの参入は、意図していませんでしたが、基本的には同じ仕組みと言えましょう。

自分が乗り換えた電気の新規事業者が、撤退し、倒産したりする可能性も十分考えられ、もし契約した電気事業者が倒産したらどう退去したらいいのか。

先ず考えられることは、電力会社は、電気事業から撤退する、その15日前までに、全契約者に向けて、撤退の旨を通達しなくてはならないと言う義務が課せられています。

契約者は、これを受けて、新しい電力会社に乗り換えるかを選び、地域の既存の電力会社に戻るか、消費者は選択しなければなりません。

新電力を選ぶのなら、新たに契約をしなければなりません。

■電力自由化後に倒産しても連絡すれば電気が止まることはない

倒産を知り、直ぐに新しい電力会社と契約を結ばなかった場合でも、直ぐに電気が止まったりはしません。

地域電力会社に連絡すれば、自動的に、「従量電灯プラン」に戻ることができます。

■倒産が突然で、悪徳業者の場合は故意に通知が来ない可能性もある

その場合は、送電線を管理する会社から、「電気が止まる5日前」までに、契約者に通知が届くようになっています。

たった5日の間に新しい電力会社を見つけるのは難しいと心配する向きもありますが、それは地域の電力会社が、カバーしてくれますので安心してもいいでしょう。

先ずはそうしたアクシデントが起こったなら、地域の電力会社に連絡を取ることが大切です。

どのような相談にも応じてくれます。

どのようなケースになっても地域の電力会社に戻れるようになっていることを認識することが大切です。

■電力自由化で最も大切なことは、倒産しない会社を選ぶこと

ある日突然、倒産通知が届いても、あわてず、まず業者への確認をとってから、地域の電力会社へ連絡を取り、対処法を指導してもらうことが大切です。

こうしたことができるのは2020年までで、それ以降に契約した場合は、状況が一変することも認識する必要があります。

こうした新電力(PPS)の倒産は日本だけの現象ではありません。

電力自由化先進国のヨーロッパ、やアメリカでも起こっています。

それだけ新規事業者への乗り換えは慎重にしなければならないでしょう。

インターネットで検索すれば新電力のホームページが見られます。

徹底的に精査し、自分のライフスタイルに合った業者を選ぶことが肝心と言えましょう。

私がお届けしました!

ブンヤ教授
ライター/ニュース担当
電力自由化関連のニュース集めが得意

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