北海道電力のクリーンエネルギーへの取り組みとは?
発電の際に二酸化炭素の排出量が少なかったり、二酸化炭素を排出しなかったりするエネルギーのことを、従来に比べてきれいなエネルギーということでクリーンエネルギーと呼びます。
電力自由化によって発電方法から電力を選ぶことができるようになりましたが、地域の大手電力会社では、クリーンエネルギーへの取り組みはどのように行われているのでしょうか?
今回は、北海道電力のクリーンエネルギーへの取り組みについて解説していきます。
具体的なクリーンエネルギーについて
クリーンエネルギーとは以下のような発電方法のことを指します。
●太陽光発電
太陽光モジュールで太陽光から電気を作る方法
●風力発電
ブレードと呼ばれる羽を風の力で回し、回転運動で電気を作る方法
●水力発電
水の落ちる力を利用して発電する方法
●バイオマス発電
生物由来の燃料を使って電気を作る方法
●地熱発電
地熱でタービンを動かして発電する方法
実は、クリーンエネルギーについては明確な定義は無く、例えば原子力発電所は二酸化炭素を排出しませんが、事故が起きると深刻な被害を引き起こします。
そのため、完全にクリーンとは言い難いです。
北海道電力では、このようなクリーンエネルギーの発電が積極的に行われています。
■クリーンエネルギーは出力が安定しない
クリーンエネルギーは、太陽光や風力を使って発電されるため、運用を行っている場所の天候によって出力が変動します。
発電を安定化させるため、北海道電力では、技術的な検証を行いつつ、クリーンエネルギーの導入を拡大していく予定です。
北海道電力のクリーンエネルギーへの取り組みでは、住友電気工業株式会社と共にクリーンエネルギーの発電技術の確立を目指しています。
クリーンエネルギーの買い取りも行っている
固定価格買い取り制度とは、一定期間、電力会社が固定価格で電力を買取る制度のことです。
■私達も間接的に関わっている
直接クリーンエネルギーや再生可能エネルギーにこだわっている電気を購入しなくても、私達はクリーンエネルギーの購入に間接的に関わっています。
北海道電力による再生可能エネルギーの買い取りの費用は、再生可能エネルギー発電促進賦課金から賄われています。
この再生可能エネルギー発電促進賦課金は毎月の電気料金に含まれています。
電気を使っている全ての人が、この再生可能エネルギー発電促進賦課金に関わっているのです。
LNG火力発電所の拡大にも取り組む
クリーンエネルギーはもちろん、火力発電や天然ガスで作られた電気も運ばれてきます。
北海道電力の環境への取り組みでは、エネルギーミックスの最適なバランスを研究し、天然ガスによる発電所(LNG火力発電所)の拡大も行っています。
また、北海道電力の環境への取り組みはこれだけではありません。
泊発電所の早期再稼働への取り組み
安全性の確保への取り組みはもちろん早期再稼働を目指し、二酸化炭素排出量の大幅な削減を目標にしています。
福島第一原発事故によって、日本の原子力発電所のほとんどが停止になりました。
原子力発電所の停止による電気料金への影響は大きく、二酸化炭素の排出量も増加しています。
■どれくらいの二酸化炭素排出量が増えたか
経済産業省によると、2013年の二酸化炭素の排出量は、過去最高の排出量になりました。
二酸化炭素排出量のことを考えると、クリーンエネルギーはもちろん、原子力発電所の一刻も早い安全性の確保が必要となっています。
エネルギー由来の二酸化炭素排出量は、二酸化炭素排出量全体の9割と非常に多いです。
特に、産業部門の二酸化炭素は、エネルギー由来の二酸化炭素排出量の3割と非常に高いです。
福島第一原発事故の影響で省エネへの関心が高まり、エネルギーの消費量自体は減りましたが、二酸化炭素の排出量は増加しています。
買取も盛んな北海道電力
2011年の福島第一原発事故の影響により、二酸化炭素の排出量は過去最高となってしまいました。
各電力会社の再生可能エネルギーへの取り組みへ注目することはもちろん、私達消費者も、できるだけ再生可能エネルギー配合割合の多い電力会社を選ぶことが求められます。
また、日頃から使っていない電気はこまめに消したり、省エネ家電を導入したりするなどの節電をしていくことも大切です。