電力自由化スタート後の現状と問題点を解説

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電力自由化スタート後の現状と問題点とは。

2016年4月に電力自由化がスタートし、約4ヶ月の月日が経とうとしています。

先日行われた電通による生活意識調査の結果、電力自由化に対する世間の声が浮き彫りになってきました。

自由化がスタートし4ヶ月が経った今、日本全体はどのような考えを持っているのかを覗いていくと、電力自由化における問題点がしっかりと見えてきます。

現状の電力自由化に対する世間の感心と印象は?

電通が行った電力自由化に対する意識調査を行った結果、世間は私達が思っているよりも自由化に対して感心を持っていなかったことが浮き彫りとなっています。

対象20歳~69歳の男女5000名に行った調査から見えた現状をご紹介していきたいと思います。

◆自由化に対する認知度は?

意識調査の中には、”どれだけの人が電力自由化を認知しているか”を図る項目がありました。

これによると以下のような結果が出ています。

*内容も理解している→24.3%
*内容はわからないが知っている→55.8%

となっており、全体の約8割が電力自由化に対して認知をしているという回答を出しています。

施行後4ヶ月が経過した現在では、ほとんどの人が自由化をしたことに対して認知をしているということがわかりますね。

◆実際に電力プラン変更した人はどれくらい?

電力自由化への認知度がしっかりと広まった今、実際にどれくらいの人が電力プランを変更したのでしょうか。

今回の電通の意識調査を見ていくと、想像よりも低い数字が見えてきました。

*電力会社自体を変更した人→3.7%
*従来の電力会社で電力プランを変えた人→3.1%

意識調査の結果として、電力自由化の施行後に電力会社や電力プランを変えた人は、

全体の6.8%

しかいないという現状が浮き彫りになりました。

もちろん電力自由化という大きな施策に対して、世間がすぐに順応するとは思えませんが、少々少なすぎるようにも感じます。

では実際に変更していない大多数の人達がどのような考えを持っているのか見ていきましょう。

電力自由化スタート後もプランを変更しない人の声

電力自由化がスタートして4ヶ月経った今でも、電力プランを変更していない人達は、どのような事を考えているのか。

今回行われた電通の意識調査では、こういった部分においてもしっかりと結果が出ていました。

“変更に対する意向”に関する確認をする項目において、「検討を特にしない」と答えた人は38.3%となっており、検討しない方々の考えた方として以下の様なものがあがりました。

*メリットがわからない→52%
*なんとなくだけど不安→37.2%
*慣れている所のほうが良い→28%

となっており、電力自由化に対してメリットを感じていない人が半数以上を占めています。

◆どれくらい料金が変わればメリットを感じるのか

今回の意識調査の結果において、料金プランを変更している人と、変更していない人との意識の差に面白いポイントがありました。

「1ヶ月あたりどれくらい電気料金が下がれば電力会社を変更するか」

という問いに対して、すでに変更をしている方々の意見は、“1000円以上の差が生まれればする”と答えた方が半数以上。

それに対して未だ変更をしていない人の回答は“1500円以上の差が生まれればする”と答えた方が半数以上いたとのこと。

この結果から、現在変更している人のほうが料金に対してのハードルが低く、変更をしていない人のほうが料金に対するハードルが高くなっていることが伺えます。

これから更に普及していくために求められることは?

今回電通により行われた電力自由化における意識調査は、様々な世間の声と問題点を見せてくれることとなりました。

今一度世間の現状をまとめてみたいと思います。

*電力自由化に対する認知度は十分に広まっている
*変更した人は全体の6.8%
*変更をするメリットがわからない
*料金に対するハードルが非変更者のほうが高い

このような部分が電力自由化に対する世間の意識として浮き彫りになりましたが、今後電力自由化が更に普及するためにはどのようなことが必要になるのでしょうか。

◆より明確な生活におけるメリットの提示

今回の調査においてわかったことは、電力自由化の認知度は広まっているものの、その内容に関してしっかりと理解をしている人が少数であるということ。

「知っているけど内容は理解していない」

「メリットがわからない」

などの声が多く、様々な電力会社がどれだけプランを練って良いサービスを展開していたとしても、その良さはほとんど消費者の元には届いていないというのが現状としてあるようです。

また非変更者のほうが料金に対するハードルが高いというのも、今回の1つの大きなポイントと言えるでしょう。

すでに変更をしている極少数の方々は生活に対するコストの意識が高く、自由化における値段の差額に対するハードルが低いのに対して、非変更者は電気料金に対するコストの意識が変更者よりも明らかに低いのです。

非変更者のほうが多い現状では、電気料金に対するコストの意識が世間的に低いと考えざるを得ません。

現在電力自由化で様々なプランが提案されていますが、その提案は世間が電気代に対するコストの意識をしっかりと持っているという前提で作られてはいないでしょうか。

これから電力自由化に対して、世間がより意識を向けるためには、しっかりとした消費者に対するメリットの訴求をしていく必要があるのではないでしょうか。

電力会社は金額面においても、その他のサービスにおいても、今よりももっと利用者がお得になることが伝わる工夫をしていく必要があるのでしょう。

今後の進展に期待をしていきたいですね!

現状では電力自由化に対して前向きな姿勢を持っている消費者は、全体でもかなり少ないことがわかりました。

まだまだ自由化におけるサービスの普及が進んでいるとは言えないでしょう。

しかし、本サイトでもご紹介している通り、電力自由化により電気料金がお得になったり、生活においてメリットが生まれたりすることは間違いのないことです。

電力会社がより良いサービスやメリットを提示し、電力自由化に対する世間の意識がより強くなると共に、更に良いサービスを電力会社が提案してくるような社会になってくれることを祈るばかりです。

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