電力自由化で携帯キャリア大手のKDDIが「auでんき」を開始!その電気料金とは?
auでんきは、携帯サービスを中心とした電気通信事業者であるKDDIが電力自由化を受けて始めた電気販売事業です。 大手電気通信事業者の電気小売参入ということで話題になりました。
auでんきの特筆すべき特徴は、現在スマホや携帯電話、スマートフォンをお使いの方でauと契約されている方がお得になる点です。
電気料金単価自体は従来の電気会社のプランとさほど変わらないので、現在auユーザーの方のみが乗り換えを検討しても良いサービスと言えるでしょう。
電力自由化後、賢く節約できるのは「自分にとって最適な電力会社とプランを選ぶ」ことです。
それではauでんきについて詳しくチェックしていきましょう!
対象エリアと対象ユーザー
同じ電気通信事業者の電気販売事業である「ソフトバンクでんき」では、限定された地域のみが提供エリア内でしたが、auでんきはほぼ全国のエリアで契約が可能です。
■対象エリア
・北海道電力エリア
・東北電力エリア
・東京電力エリア
・中部電力エリア
・北陸電力エリア
・関西電力エリア
・中国電力エリア
・四国電力エリア
・九州電力エリア
■対象でないエリア
沖縄や一部の離島などではauでんきを利用することはできません。
■対象ユーザー
auでんきは、すべての方が契約できるわけではありませんので、注意が必要です。
auでんき対象ユーザーは、現在、KDDIの提供する、auの携帯電話サービスに加入している方のみになっています。
電気料金と携帯電話サービスを掛け合わせて始めてお得になる仕組みなのです。
どのようにお得になるのか
auでんきに加入することでどれくらい電気料金が割引になるのか、という部分はみなさん気になる部分だと思います。
では、au電気に切り替えることでどのように電気料金がお得になるのかを見ていきましょう。
■電気料金単価は従来のプランと変わらない
ここでかなり驚かれる方も多いかもしれませんが、auでんきに切り替えたからといって、電気料金単価が安くなるわけではありません。
従来の「従量電灯」と呼ばれるプランと単価は同じなのです。
例えば、東京電力エリアで、見てみましょう。 東京電力の「従量電灯B」プランに申し込みしている場合、電気料金単価は以下のようになります。
(1kWhの電気料金単価)
最初の120kWhを超えるまで:19円52銭
120kWhを超えて、300kWhまで:26円00銭
上記超過:30円02銭
続いて、東京電力エリアのauでんき「でんきMプラン」(従量電灯Bを契約していた人が加入できるプラン)の電気料金単価です。
(1kWhの電気料金単価)
最初の120kWhを超えるまで:19円51銭
120kWhを超えて、300kWhまで:25円99銭
上記超過:30円01銭
1銭の違いは、小数点以下を四捨五入しているかいないかの違いなので、実質同じ値段ということになります。
このように、電気料金単価自体は従来のプランと変わらないので、ただ電気料金だけを安くしようと考えたら、従来の電力会社の中で自分にあったプランを練り直した方がお得になる可能性が高いのです。
では、auでんきはまったくお得ではないのかというとそういうわけではありません。 以下のような特典をきちっと狙っていけば十分お得です!
■キャッシュバック
auでんきでは、使用した電気量によってキャッシュバックを受けることができます。
ただし、キャッシュバックと言っても現金で受け取れるわけではなく、「au WALLET プリペイドカード」というプリペイドカードにチャージされる形でキャッシュバックされます。
つまり、キャッシュバックを受けるには「au WALLET プリペイドカード」を取得する必要がある点だけは要注意ですね。
キャッシュバックの金額は、使用した電気料金で決まります。 比率は下記のように設定されています。
5,000円未満:1%
5,000円以上から8,000円未満:3%
8,000円以上:5%
電気料金プラン
auでんきは、電気料金単価そのものは従来の電気会社の提供する「従量電灯」形式のプランと変わりません。 プランとしては、以下のようなプランが存在します。
■でんきMプラン
従来の「従量電灯B」に該当するプランです。
一般家庭のほとんどが元々加入していたプランで、auでんきに一般家庭の方が乗り換える場合はこの「でんきMプラン」になります。
■でんきLプラン
従来の「従量電灯C」に該当するプランです。
事務所や商店、飲食店などを経営されている方が加入するプランです。また、ご家庭がかなり電気使用量が多い場合などにも加入する場合があります。
■違約金の話
これらの電気料金プランに加入することで、デメリットはないのかといえばそうではありません。
今では携帯電話を契約する時に当たり前のように発生するように「◯年継続契約」というもの。
これらは、その年数が経過しないうちに契約を解除すると違約金が発生するというもの。
auでんきにもこの違約金は存在します。
auでんき利用開始日から一年未満で契約を解除すると、2,000円の解約違約金を徴収されることになります。
例外としては、auでんき提供エリア外への引越しの場合違約金は発生しないのですが、提供エリア外というと沖縄や一部離島のみとなるので、ほぼ存在しないと考えても良いでしょう。
まとめ
auでんきとは、電気通信事業者のKDDIが電力自由化を受けて始めた電気小売サービスです。
ホームページなどを確認すると「お得!」という文字が躍っているので電気料金単価がお得になると勘違いしがちですが、電気料金単価自体は従来のプランと変わらず、auの携帯電話などと一緒に利用すると割引になるという特徴があります。
自分、もしくは家族がauユーザーの場合は切り替えを検討してみても良いかもしれません。
ただし、従来の電力会社も、時間帯別や曜日、季節ごとに電気料金が異なるプランを発表していますので、単純に電気料金だけを引き下げたいのであれば、そういったプランを検討してみても良いかもしれません。