電力自由化のデメリットを考察
現在の時点で、電力自由化による新電力(PPS)の小売電気事業は、800社以上となっており、今後1000社を超える勢いで増え続けています。
新電力(PPS)各社とも、複数のプランを打ち出しています。
私たちは、その数倍ものプランの中から、自分のライフスタイルに合ったものを,その中から唯一つ選ばなければなりません。
新電力(PPS)の比較検討のデメリット
この中から自分に合ったものを見つけ出す作業となると、時間というコストがとてつもなく無駄にかかってしまう恐れがあります。
今後さらに参入企業が増えてくることは十分予想されます。
契約した後で、もっといいプランが出てくれば、後悔は大きくなり、2年間待たなければなりません。
その比較検討も大きな電力自由化のデメリットと言えましょう。
もし年間で、数十万円ともなれば、例え選択肢が膨大でもその労力は惜しみまないかもしれませんが、単身世帯などあまり電気を使わない世帯では、時間というコストに見合った分のバックが得られない可能性も無きにしもあらずなのが実情といったところでしょう。時間という観点での費用対効果も十分に見極めたいところですね。
電力自由化が遠因となる環境問題への影響
発電事業まで行う参入企業が増えて来ますと、その発電方式は、原子力でなく、火力が主になると言えそうです。
その火力発電ですと、特に安価な石炭を燃料とした際に、CO2とPM2.5の排出量の増加を招いてしまい、環境汚染が現在よりもっとひどくなることが懸念され、環境汚染問題はますます深刻になって来る不安も取り除けないでしょう。
石炭は、石油や、天然ガスと比べて低コストで、発電できます。
現在、電力自由化に伴い、首都圏で、原発13基もの火力発電所建設計画が提出されています。
こうした環境に対する問題点がいくつか指摘されている電力自由化ですが、この点への専門家による十分な検討が行われているのか不明瞭な現在、クリーンエネルギーに注力している電力会社を選ぶというのも、未来の地球のために出来ることの一つと言えましょう。
電力自由化の恩恵を受けない逆にデメリットを受ける地域もある
その第一に挙げられますのが離島の問題です。
離島においては、その多くが本土との送電線は繋がっていないのは周知のとおりです。
島ごとに小さな発電所を作って電気を供給している島も見受けます。
そうした場合、1世帯あたりの電気価格は、本土と比較した場合、そのコストは相当な割高となっているようです。
したがって新電力(PPS)が発電所を作ってくれる、と言う期待が多いのですが、果たしてコスト高になる離島に、支援の手が伸びるかは今のところ未知数と言わねばなりません。
電力自由化で山間部も選択の余地がない地域もある
コスト面と儒要面から言って、いかに電力自由化になったと言え、その恩恵を受けるのは難しいと言うのが現実です。
日本ではユニバーサルサービスというものがあります。
これは市民生活を妥当な価格で、安定的に提供される仕組みです。
そのため全ての電力消費者が応力に負担をして、離島や山間部の人たちが著しく不利にならないよう適正な価格が設定されています。
とはいえ、新電力(PPS)とはただの民間企業です。
それだけの利益が見込めなければ動かないと言えましょう。
山間部など人口の少ない地域に、新規で進出してくる企業は現状ではあまり活発ではないと言わざるを得ません。
こういった電力自由化のデメリットを、政府はどう解決して行くのかその動向が注目されましょう。
電力自由化を利用した詐欺問題の発生の大きなデメリット
その手口は、電話、訪問など詐欺の手口は様々ですが、共通して言えるのは手口がより巧妙になっている事です。
「電力自由化に伴いスマートメータへの交換が必要です。工事費込みで、6万円必要です」という言葉で近づいてきます。
確かに電力会社を切り替えるのに、スマートメータが必要です。
しかしスマートメーカーの設置は原則無料なのです。
「新電力と契約するには、送電機器を変更する必要があります。機器と工事費で、12万必要です」
こういった手口で来るケースもありますが、新電力(PPS)に申し込むには、ご自分で新たな機器を手配する必要はありません。
電力自由化に対すると基本的な知識を知っていますと、こうした、すぐに嘘と分かる詐欺には絶対かかることはありません。しかし電力自由化の知識や情報などをあまり得てないご年配の方などは危ないかもしれません。
スマートメータを有料で設置するなどの言葉で近づいてきた場合、これは詐欺と見て、電力会社か公的機関に連絡してください。
電力自由化の周辺ではこういったデメリットもありますが、これは新しいサービスや法案が発表されるたびに色んな界隈で起きている問題でもありますね。
私達に出来ることは当サイトのようなページで情報収集をすることで自衛するしかないのかもしれません。