電力自由化は誰のためなのか?デメリットもきちんと把握しよう
今回の電力自由化は、政府の目的である、新電力(PPS)の参入で、既存の大手電力会社との価格競争によって、一時的には確かに電気料金は下がりました。
しかし下がるのは、電気をたくさん使う家庭だけに絞られているのが現状と言えましょう。恩恵を受けているのは、全世帯の1~2割くらいしかありません。
後の8割以上の家庭では、今回の電力自由化において、価格のめぼしいメリットはなく、デメリットもあるのではないかとの指摘もあります。
誰のための電力自由化なのか
一般家庭では、電気の使用量は限られています。
誰のための電力自由化なのか疑問視する人は数多くおります。
新電力各社は電気をたくさん使う家庭獲得競争?
そもそもエネルギーの使い過ぎが、地球温暖化問題の要因となっておりますので、社会的にも、省エネルギーが求められているのです。
それなのに、現在の価格競争は、「電気を使いなさい。それだけ電気料金の割引率が上がりますよ」といったキャンペーンが目立っているようです。
本来消費者が期待しているのは、「電気を使わないことで、電気代がお得になります」といった内容で、電力会社同士が、競争すべきではないかと提案したくなるのが心情です。
今回の電力自由化は、一般家庭をターゲットにした、電気の小売り全面自由化であったはずです。
新電力(PPS)においても、コスト面からどうしても電気をたくさん使う家庭をターゲットにしたキャンペーンを張っており、誰のための電力自由化なのか、現在は、むしろデメリットの方が目立っているのが現状と言えましょう。
電気代が高くなるって本当?
しかし例外として値段が高くなるといったデメリットもある点は注意しましょう。
たいていの物の値段がそうであるように、電気の値段も時期によって上下する時もあるのです。
通常急に値上がりすることはありません。
例えば、契約の時、契約書に「月ごとに電気料金を見直す」という項目がある場合、急に価格が上がっても文句の言いようがないのです。
「原料費高騰の際には別途料金を徴収させていただきます」などの項目があるかもしれません。
必ず、契約の時は、契約書を精査することをオススメします。
値上げ以外でも価格が上がるデメリット
またこれは電力自由化で切り替える際の大切な事なのでよく覚えておいてほしいものです。
契約を期間内で途中解除した際には、違約金を請求されるプランも少なくはありません。
これは携帯電話と同様で、契約時に、2年間など解約できない条件を提示してきます。
「あ!このプラン良いな!」と思って乗り換えた後にもっと良いプランを見つけたからといってすぐに切り替えることは出来ないケースもあるのですね。
特に今はまだ新電力会社各社も、色んなサービスをあれこれと打って試行錯誤している段階と言えますので、早計に飛びついてしまうのはあまり賢明とはいえません。
デメリットと言うほどではないかもしれませんが、後出しでもっとお得なプランが出てくる恐れもあるということは頭の片隅においておくと良いでしょう。