電力自由化で太陽光発電の使い切れない電気の売電はどうなる?

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電力自由化で太陽光発電の余った電気の売電はどうなる?

お金と家と電気
家庭に設置した太陽光発電システムによって発電された余った電気は、東京電力や関西電力などの地域の大手電力会社に売電することができます。

電力自由化に伴い、新電力にも売電が可能になりました。

新電力に電気を売る場合、今までよりもメリットはあるのでしょうか?

新電力の登場により、より高い価格で売電が可能に

電力自由化に伴い、新電力に今までよりも高い価格で売電が可能になりました。

地域の大手電力会社からより高く電気を買ってくれる新電力に変更することは、「プレミアム価格」による売電と言われています。

プレミアム価格に変更すると、単純に電力の買い取り額が高くなるので、太陽光発電システムの投資を早く回収することができるでしょう。

太陽光発電システムで発電された電力は、固定価格買取制度によって買取金額が設定されていますが、この買取金額は上限ではありません。

そのため、固定価格買取制度で決められた固定価格よりも高い金額で買い取ることが可能です。

プレミアム価格でどれくらい高く買い取ってもらえる?

プレミアム価格は、多くの場合1kWhごとに+1円上乗せして買い取ってもらえます。1kWhごとの価格なので、沢山売電できればできるほど、買い取ってもらえる額は上がります。しかし、プレミアム価格での買い取りをしている新電力のキャンペーンはほとんど終了しています。

今後も電力自由化によって売電先をもっと選べる可能性もありますが、プレミアム価格での買い取りを行ってくれる新電力が現れる保証はありません。

(キャンペーン中にプレミアム価格での契約をした方は現在プレミアム価格で電気を売ることが可能になっています。)

新電力に売電先を変更しても変わらないこととは?

逆に、新電力に余剰電力の販売先を変更することで、変わらないこととは一体何なのでしょうか?

家庭用の太陽光発電システムを設置している場合、昼間の天気の良い日は発電できますが、太陽の出ていない夜間や雨の日は発電することができません。

そのため、発電していない時間帯には電力会社の電力を購入する必要があります。

2016年9月現在、家庭用太陽光発電システムを搭載している家庭が太陽光発電システムで発電できない時間帯に電力を購入する会社は、地域の大手電力会社からになります。

地域の大手電力会社から電気を買う時のプラン

売電先を新電力に変更しても、今までと変わらず買電先は地域の大手電力会社と変わりません。

そのため、今までと同じように、地域の大手電力会社の電気料金プランで電力を購入することが可能になっています。

電力自由化前は、新電力に売電も買電もまとめることはできませんでした。

法律によって家庭で購入した電力を一般家庭に小売することは不可能だったためです。

新電力によって購入された電力は、一般家庭ではなく主に大型施設や工場に販売されていました。

そのため、余剰電力の販売先も買電先も新電力に統一することはできませんでしたが、電力自由化後、買電先の電力会社も変更することが可能になりました。

買電先だけの変更も可能

太陽光発電システムを搭載しているご家庭では、電力自由化後は余剰電力の販売先だけを変更することが可能になっています。また、売電先と買電先を別々の電力会社にすることも可能です。

ただし、2016年9月の時点では、余剰電力の販売先である新しい電力会社はとても少ないので、あまり会社を選べません。電力会社に伴い、これからも余剰電力の販売先は増えると予測されますが、現状では売電先よりも買電先の方がとても多いです。

電力自由化後、何か変更しなくても大丈夫?

電力自由化後、売電、余剰電力の販売先共に今までよりも選択肢が増えたので、太陽光発電システムを持っている方は何か契約を変更しなければならないのではないか?と

不安に思う方も多いですが、よくわからない方は、現在のまま契約を継続していて問題ありません。

少なくとも、2020年3月まで、現在の契約の電力供給を問題なく継続できると言われています。

よくわからないのに焦って買電先や売電先を変更すると、逆に損してしまうような契約になってしまいます。

まずはしっかりと売電、買電先を吟味して、本当に今までよりもお得になるか比較してから切り替えましょう。

まとめ

電力自由化に伴い、買電先だけでなく、余剰電力の販売先も自由に選べるようになりました。余剰電力の販売先は買電先よりも少ないのが現状ですが、電力自由化によって今後も増えていくと考えられます。

しかし、地域の大手電力会社よりも高価買取をしてくれるプレミアム価格での買い取りキャンペーンは多くの会社で既に終了してしまっています。

今から余剰電力の販売先を変更する場合は、メリットがあるのかよく吟味してから売電先を乗り換えましょう。

電力自由化になったからといって、すぐに電力会社を変更しなければならないというわけではありませんので、焦らずじっくりと吟味して契約を見直しましょう。

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ジャンヌ
ライター/エコなものが好き
エコじゃないものと闘う、地球に優しい女性ライター

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