節電できる電球の種類比較!

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節電効果が一番高い電球はどれ!電力・寿命・価格で検証

家庭の電化製品の中で、エアコンや冷蔵庫に次いで消費電力が大きいとされる照明。どうしても必要なものなので節電は難しいとお考えですか?でも、照明に使う電球の中にもいろんな種類のものがあるのはご存知ですか?節電効果の高いものから値段の安いものまで特徴は様々。そこで今回は、どの電球が一番お得で節電できるのか電気代、寿命、価格から検証しました

電球の種類と特徴

資源エネルギー庁の調査では、照明器具は家庭の消費電力のおよそ15%とされています。電気代が月平均10,000円とすると、年間でおよそ18,000円が照明に使われていることになります。節電を考えるならまず手をつけて頂きたいところですが、つけないわけにはいかないし仕方ないよねと思っているあなた。家庭で使われるものには、消費電力の違う様々な種類があることはご存知ですか?

■白熱タイプ

最も歴史が古く、かの有名なエジソンが作ったものとして有名です。フィラメントと呼ばれる電流を流すと光を放出する素材を利用して作られたものです。ただ同時に熱も出るので、与えたエネルギーに対する発電効率は高くありません

■蛍光灯

最近では電球型蛍光灯という、電球の形をした蛍光灯があります。ねじ式の口金部分が通電すると電気がつくように作られた蛍光灯です。出始めのころは、大きく重いものが多かったですが、近年では小型・軽量化がすすんできています。

■LED

発光ダイオード(LED)と呼ばれる、一方向に電流を流すと光を発する半導体を用いたものです。熱を発しにくいので消費電力が少なく、また寿命も長いため節電アイテムとして注目されています。ただし、上記二つと比べて高価な半導体や高度な技術が必要とされるため、価格が高いことが難点です。

電球の違いによる節電効果を検証!

それでは、それぞれの種類の節電効果を見ていきましょう。

■消費電力で検証

まずは消費電力の違いを見ていきましょう。先にお伝えした通り、LEDは節電効果の高さが注目されています。具体的に比較すると、各種類の消費電力は平均的に

・白熱タイプ:54W

・蛍光灯:11W

・LED:7W

となっています。

なんとLEDは、白熱タイプの8分の1!1日1時間の使用で1か月分の電気代に換算すると

・白熱タイプ:32円

・蛍光灯:7円

・LED:4円

(※1kWh20円で換算)

となります。

例えば、廊下やお風呂、洗面所、トイレ、リビング間接照明など、家庭に30個の照明があったとすると、すべて白熱タイプからLEDに取り換えれば年間で1,008円の節電効果になります。これは1時間の使用で計算したものですので、夕方17時から就寝の24時まで、仮にすべてつけていたとなれば、年間で7,056円節電できることになります。

■寿命で検証

続いて寿命で検証しましょう。これも先に述べた通り、LEDは寿命の長さも優れています。白熱タイプは使うほどフィラメントが消耗し、最終的にはフィラメントが切れて寿命を迎えます。一般的には、

・白熱タイプ:1500時間

・蛍光灯:1万時間

・LED:4万時間

といわれています。

寿命の面でもLEDが圧倒的に有利で、白熱タイプのおよそ27倍になっています。先ほどの1日7時間使用した例で考えると、

・白熱タイプ:約214日

・蛍光灯:約4年

・LED:約15年

となります。

さらに、白熱タイプや蛍光灯は、スイッチのオン・オフが多いほど寿命が縮まる傾向にあります。トイレや廊下・階段など入り切りが多い場所ではさらに寿命が縮まると考えられます。

■販売価格で比較

消費電力が8分の1、寿命が27倍と節電にぴったりのLEDですが、それならなぜみんなLEDにしない?と思いましたか。これも先に述べましたがLEDは高いの一言に尽きます。普及が進み価格は下がりつつありますが、それでも1,000円~5,000円、平均して2,000円前後のものが主流となっています。他と比較すると

・白熱タイプ:100円前後

・蛍光灯:1,000円前後

・LED:2,000円前後

と、LED1個買うのに、白熱タイプは20個買えてしまいます。100円で済むなら白熱タイプでいいや、というのが日々やりくりしている主婦の率直な思いではないでしょうか。

■結局どれがお得なの?

では、先ほどの1日7時間使用する具体例で考えてみましょう。電気代は1個当たり1か月で、

・白熱タイプ:224円

・蛍光灯:49円

・LED:28円

となります。

一斉に取り替えたとすると1か月後の出費は

・白熱タイプ:電気代224円+電球代100円=324円

・蛍光灯:電気代49円+電球代1,000円=1049円

・LED:電気代28円+電球代2,000円=2,028円

となります。

すると、半年たったところで蛍光灯が白熱タイプに逆転し、

・白熱タイプ:電気代1,344円+電球代100円=1,444円

・蛍光灯:電気代294円+電球代1,000円=1,294円

となります。また半年たったころには白熱タイプが切れる可能性も高くなるため、白熱タイプは取り換えが必要になります。

さらに10か月たつとLEDも白熱タイプに逆転し、

・白熱タイプ:電気代2,240円+電球代200円=2,440円

・LED:電気代280円+電球代2,000円=2,280円

となります。

ちなみに、蛍光灯とLEDは、蛍光灯の寿命近くである約4年で逆転します。

つまり、半年以上使うのであれば、白熱タイプより蛍光灯の方がお得になり、10か月以上使うのであれば白熱タイプよりLEDの方がお得、さらに4年以上使うのであれば蛍光灯よりLEDの方がお得ということになります。

あくまで1日7時間つけっぱなしとした場合の理論上の数値ながら、その差は歴然ですね。10か月で元が取れるのに、あなたは目先の安さだけにとらわれて節電を考えていませんか。

節電効果による電球比較のまとめ

いかがでしたか?参考になりましたか?どうしても目先の安さにとらわれがちで白熱タイプを買ってしまいがちですが、節電を考えるとLEDの方がお得です。とはいえ、引っ越しなど一度に大量に必要な場合は1個2,000円もするLEDで揃えるのはなかなか大変ですよね。節電したいなら、照明が切れたところからLEDに変えていったり、よく入切するトイレや階段だけLEDにしたりと無理のないところから始めていってみてはいかがでしょうか。

私がお届けしました!

チャーリーブラック
専属ライター/新電力がアツいです
寒がりで普段から着こみ癖があります。
冬は電気代を抑えるのに必死です。
好きな家電→ 加湿器と15年以上使っているDENONのコンポ

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