つけっぱなしはダメ!蛍光灯を使った節電の真実

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つけっぱなしはNG!蛍光灯を使った節電の真実とは?

エコ地球マーク
私たちの暮らしにおいて、もっとも身近にある明かりが蛍光灯でしょう。LEDも普及してきていますが、蛍光灯を使っていないという家庭はまだまだ少ないですよね。

家庭の電気代使用量における照明の割合は1/5になるとも言われます。そのため、使い方によって大きな節電効果が出ます。そんな蛍光灯の節電方法についてご紹介していきましょう。

蛍光灯の節電方法

蛍光灯の基本的な節電方法を見てみます。家庭で出来る節電の工夫は意外とたくさんあるんですよ。

■明るさを調整する

明るさを段階的に調整できる「調光機能」がついている場合は、生活に支障のない程度に明るさを下げるだけで節電になります。

■切れかけの場合は早めに交換

チカチカと点滅しだしたら、切れかかっている合図。このような時は、発光しようとして普段よりも電力を多く消費してしまいます。早めの交換が節電につながります。

■スイッチはこまめに消す

よく「電気はスイッチのオンオフを最小限にして、つけっぱなしにするほうが節電になる」と言われます。しかし、家庭での照明の場合はこれには当てはまりません。点灯時に大量の電力を消費するというタイプの器具ではないからです。よっぽど数分のうちにつけたり消したりを繰り返すのでない限り、使わない場合はこまめに消すほうが節電効果はあります。

しかし、つけたり消したりを繰り返すことで、電球本体の寿命が短くなってしまいます。 そのため、家族が集まるリビングなど、一度点灯したら長時間使う場所に向いています。それに対し、玄関やトイレなどひんぱんに人が出入りする場所の場合は白熱灯を使うといいでしょう。目的や場所やシーンに合わせて使い分けることで、より大きな節電効果に繋がっていきます。

■掃除をすれば明るさもアップ

明るさがダイレクトに反映されるランプシェード(カサ)。ホコリがたまると明るさも低下してしまいます。電球の明るさは同じでも、ランプシェードをまめに掃除することで実際に感じる明るさに大きな差が出ます。

「間引き点灯」って本当に効果があるの?

蛍光灯の節電方法でよく言われるのが「間引き点灯」です。間引き点灯とは、たとえば5本あるうち2、3本を抜いて使用することで節電につなげようというもの。2011年の東日本大震災後、節電しようという流れが大きくなり取り入れた企業も多かったようです。しかし、本当に節電対策として効果があるのでしょうか?

■蛍光灯のタイプによって異なる

・スタータ型の場合

蛍光灯には大きく分けて3つのタイプがあります。まず、一番古くから使われているスタータ型と呼ばれるタイプ。家庭のリビングや寝室でよく利用されている、円形の丸管蛍光灯がこのタイプに当たります。

このタイプでは、点灯時に「安定器」と呼ばれる器具を使用して点灯します。この場合はたとえ外しても電流が流れ続けるため、電力の消費量に変わりはなく節電にはなりません。

・ラピッドスタート型/インバータ型の場合

次に現在主流となっているラピッドスタート型・インバータ型と呼ばれるタイプです。オフィスや工場でよく使われる、縦長の直管蛍光灯がこれに当たります。

この場合、蛍光灯のタイプによっては節電効果が見込めます。しかし2本のうち1本を間引いても電流の流れる量は変わらなかったり、点灯時よりもたくさんの電流が流れる場合もあるため、間引き点灯を行う場合にはよく確認する必要があります。

■メーカーでは推奨していない

蛍光灯の本数を減らすことで照明にムラが出たり、必要な照度が不足してしまう場合があります。これによって目が疲れやすくなったり、オフィスの場合は作業効率が悪くなるといった懸念もあり、東芝ライテック社では間引き点灯を「おすすめできるものではない」と注意を喚起しています。本当に間引き点灯が最適な方法かどうか、よく検討してみたほうが良さそうです。

LED照明に替えると節電効果がアップする?

「LEDに替えると節電になる」とはよく言われることです。LED照明とは、発光ダイオード半導体という電流を流すことで発光する半導体を利用した照明で、電球タイプと蛍光灯タイプがあります。LEDは寿命が長く消費電力が少ないことが特徴です。LEDに変えることで節電効果はあるのでしょうか?

■LEDの特徴

・同じ電力消費量でより明るい

・点灯・消灯によって寿命が縮むことがない

・消費電力が少ない

・寿命が長い

・一方向しか照らせない

・使用には工事が必要

■蛍光灯とLEDの比較

LEDは蛍光灯に比べると約1/2の電力消費量でより明るいのが特徴です。また寿命は約4倍で、4万時間もあります。これはおよそ10年もつ計算になり、買い替え・交換の手間や負担が大幅に軽減されることになります。従来のように点灯・消灯によって寿命が縮む心配もありません。

ただし、蛍光灯が数百円で購入できるのに対し、LEDの場合は数千円かかります。またデメリットとして、蛍光灯の場合は360度均一に照らすことができますが、LEDは方向によって明るさが異なることが挙げられます。

さらに、LEDの場合は仕組みが異なるため、今までの照明器具にそのまま取り付けることはできません。新たに使用する場合は同時に電気工事も必要となる点に注意しましょう。

■LEDがおトクとは言い切れない

LEDは消費電力は少ないものの、導入時に負担するコストが高いことがわかりました。 そのため一概に節電になるとは言い切れません。長期的に見ると節電になるということで、企業などでは徐々に採用されてきているものの、一般家庭に普及するのはもう少し先になるかもしれませんね。

蛍光灯で賢く節電しよう

このように、蛍光灯の節電にはいくつかの方法があることがわかりました。間引き点灯やLEDへの交換などの大掛かりな方法よりも、こまめに電気を消す、明るさを調整する、自然の光を利用するといった小さな積み重ねがもっとも始めやすく効果があるようです。上手に使って節電していきたいですね。

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わかな
ライター/節電・節約大好き
半ば節電・節約が趣味の女性ライターです。「お家の電気」の話が得意です。

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