エアコン常時オンで電気料金節約になるのか

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エアコンの24時間つけっぱなしは本当に電気料金節約になるの?

夏の暑い日や冬の寒い日など私たちの生活に欠かすことのできないエアコンですが、電気料金が負担になってしまうのは悩みの種です。

よく、24時間つけっぱなしにすると電気料金がお得になると言いますが、その噂は果たして本当なのでしょうか?

クーラーや暖房利用時に電気料金を節約する方法について考えてみましょう。

■夏の電気消費量がもっとも多いのはエアコン

夏の家庭の電気消費量のうち、クーラーが58%もの割合を占めていると言われています。

ここ数年は夏に猛暑が続いて熱中症も増えており、冷房機器を使わずに我慢していると命の危険もあります。

このことからエアコンは各家庭に欠かせない存在だと言えますが、使い方に気をつけるだけで電気料金を節約することができるのです。

■使い方で変わる!電力消費量の仕組みとは

クーラーの節約を考える場合、そもそもの仕組みと電力消費量の仕組みについて知る必要があります。

●エアコンの仕組みを知ろう

誤解が多い点ですが、エアコンは運転している間ずっと同じように電力を消費しているわけではありません。

一般的な電化製品と同じように、スイッチを入れる立ち上げ時に多くの電力を消費します。

そして、設定した温度まで室温を下げきってしまえば、そこから先はほとんど電気を使いません。

同じように、室温と外気温の差が大きいときも、通常時に比べて多くの電力を消費します。

つまり、エアコンで節約するためには電力消費量が大きくなるタイミングをなるべく減らすことが重要なのです。

●古いエアコンはそれだけで電気料金が上がる原因に

最新式のエアコンを使っている家庭と、10年・20年前のものを使っている家庭では、それだけで話が違ってきます。

家電には消費電力量というものがあり、古いものは消費電力量が高いため、同じ時間使用しても圧倒的に電気料金に差が出るのです。

計算上、20年前のエアコンと最新式のものとでは、年間にして1万円以上も差が出ると考えられます。

また、最新式の場合は人感センサーや対流機能、自動洗浄機能などが付いている場合が多く省エネ効果が非常に高くなっています。

さらに家電には経年劣化というものがあり、使う年数が増えるほど消費電力量は数%ずつ増えていくのです。

15〜20年もののエアコンを使っている場合は、買い替えたほうが電気料金を減らせるかもしれません。

■エアコンを24時間つけっぱなしにするとお得ってほんと?

では、24時間つけっぱなしにすると節約になるかどうかです。

実際に試してみた人の多くはつけっぱなしだと電気料金が高くなったという結論に達しています。

●24時間つけっぱなしは無駄な時間も多い

24時間つけっぱなしにしていると、どうしても無駄な利用時間が出てきます。

昼間は会社に行っていたり、主婦の場合でもお迎えや買い物に行ったりしますよね。

24時間一定の室温に保つ必要は必ずしもないのに、少なからず電力を消費し続けるため、1ヶ月単位で見ると電気料金は結構な額になってしまいます。

1日の間で必要のない時間までずっと稼働しているわけですから、省エネという観点や稼働しっぱなしで本体に負担がかかるという点からもあまりおすすめできません。

●エアコンの使い方は状況に応じて変えるべき

こまめにスイッチを入れたり切ったりすると、それだけで電力を消費します。

かといって24時間つけっぱなしでは無駄が多い、では一体どのような使い方が一番いいのでしょうか?

エアコンが多くの電力を消費するのは立ち上げ時、つまり、設定温度と室温の差が大きいときです。

このことから、朝のまだ涼しいうちにスイッチを入れて室温を下げておき、昼間の暑くなる時間はつけっぱなしにすると電力消費量を抑えられると考えられます。

ほんの30分、お迎えや買い物で外に出るというタイミングでスイッチを消してしまうのがもっとも無駄が大きいパターンなのです。

■エアコンで節約する方法

スイッチのオンオフ以外でも節約する方法はさまざまです。

●自動運転がもっとも効率がいい

エアコンを使うとき、運転方法を「弱」や「除湿」にしているのなら要注意。

このふたつはもっとも効率が悪いパターンです。運転を弱運転で始めてしまうと、なかなか室温が設定温度まで上がらないためより多くの電力を消費してしまいます。

これは除湿運転も同じです。

実は除湿運転の中身は弱運転と一緒なんですよ。

もっともオススメなのは自動運転にすることです。

設定温度まではフルパワーで運転し、設定温度に達したら弱モードに自動で切り替えてくれるため、こちらでこまめにさわる必要もありません。

●室外機も重要なポイント

窓の外やベランダに置かれる室外機ですが、日当たりがいい場所にある場合は要注意です。

室外機自体の熱が高くなればなるほど、室温を下げるのに時間がかかってしまいます。

日陰に移動するか、無理なら簡単でいいので日よけを設置しましょう。

すだれで陽射しを遮るだけでも効果があります。

また、室外機のまわりには余計な物を置かず、温風の逃げ場を作るようにしましょう。

●こまめなフィルター掃除を

夏や冬の需要が高い時期は、1ヶ月に1回はフィルター掃除を行うのがおすすめです。

これだけでも電力消費量に大きな差が出ます。

最新式のエアコンでは自動で掃除まで行うタイプもあります。

●エアコンは使い方が重要

電気料金を抑えたい場合、一概につけっぱなしが節約になるとは言いきれません。

外気温や家を空ける時間に応じて考えてみるといいでしょう。

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わかな
ライター/節電・節約大好き
半ば節電・節約が趣味の女性ライターです。「お家の電気」の話が得意です。

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