電力自由化で参入した関東の新電力比較

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電力自由化で参入した関東エリアのPPSの電源構成を比較

2016年4月より、一般家庭向けに電力自由化が始まりました。

電力自由化後に続々と参入し始めたPPS(新電力会社)。

関東エリアだけを見てもPPSの数はたくさんありますが、水力発電や火力発電がメインの企業、新エネルギーを利用した発電がメインの企業など、各企業の電源構成は異なります。

そこで今回は関東エリアに焦点を当て、どの企業がエコに力を入れた発電をしているかを調べて比較してみました。

そもそも環境に優しいエコな発電方法って何?

地球温暖化の原因となる二酸化炭素を排出しない自然エネルギーを用いた発電や生物資源を利用するバイオマス発電は、一般的に再生可能エネルギーと呼ばれ、環境に優しいのが特長です。

■日本での取り組み

日本では2011年に起きた東日本大震災以降、急速に再生可能エネルギーに対する関心が高まりました。2012年7月には再生可能エネルギーの導入を促進させるために、固定価格買取制度が定められ、自宅で発電した電気を買い取ってもらえるようになりました。

また、月々の電気料金に課される再エネ賦課金は、再生可能エネルギーを作るための費用となります。

一見関わりがないように見える再生可能エネルギーは、利用者によって支えられている側面を持ちます。

LNG火力発電を中心にした発電を行っているPPS

関東エリアに電力を供給するPPSにおける電源構成で、LNG火力発電が中心になっている企業を見ながら比較してみましょう。

■ENEOSでんき

ENEOSでんきはJXエネルギー株式会社を母体とする新電力会社です。

一般家庭向けの電力自由化が始まる以前から電力事業へと参入しています。

ENEOSでんきの発電における電源構成は、二酸化炭素排出料の少ないLNG火力発電が約70%、石油火力発電が約20%、再生可能エネルギー発電が約10%です。日本全体の電源構成におけるLNG火力発電は約50%なので、より環境に配慮した発電を心がけていると言えるでしょう。

川崎にバイオマス発電所があり、環境への負担が少ない発電にも積極的に取り組んでいます。

ENEOSでんきのプランに申し込みを行うと、ガソリンや灯油の割引、ENEOSカードとTポイントとの連携などのサービスを受けられます。

エコを意識しながらお得に電気を利用できるでしょう。

■昭和シェル石油

昭和シェル石油は2000年の一部電力自由化後に電力事業へと参入しました。

2016年の電力自由化に際して一般向けの電力供給を始めています。

昭和シェル石油の電源構成は、LNG火力発電が約98%と、電力のほとんどをLNGでまかなっています。日本の電源構成と比較しても、ほぼ倍の数値です。

再生可能エネルギーは約1%。LNG火力発電が中心ですが、木質ペレットやパームヤシを用いたバイオマス発電とメガソーラー発電にも取り組んでおり、再生可能エネルギー事業も展開しています。

昭和シェル石油ではエネルギー会社ならではの、ガソリンが安くなるプランが利用できます。

再生可能エネルギーでの発電が特長のPPS

再生可能エネルギーでの発電が30%を超えているPPSを調べてみました。

■ミツウロコグリーンエネルギー

ミツウロコグリーンエネルギーの取組は非常に早く、電力自由化が始まる前より、エネルギー事業を展開してきました。

電力自由化後は太陽光発電やバイオマス発電をはじめとする再生可能エネルギーの発電に力を入れています。全体の電源構成のうち、約31%が再生可能エネルギーでの発電です。

日本全体では約13%のため、大幅に上回っています。

ミツウロコグリーンエネルギーは会社全体を通して、高い意識を持って環境問題の改善に寄与しています。

ミツウロコグリーンエネルギーでは、電気代の「見える化」を行っており、毎月の電気代をWeb上で簡単に確認できるサービスを提供しています。

また、請求書などを送らないペーパーレス化により、ゴミの排出を抑える環境への配慮とコストダウンに繋げているのもポイントです。

■サミットエナジー

サミットエナジーはグループの発電所を利用して、再生可能エネルギーの発電に取り組んでいます。

電源構成における再生可能エネルギーの発電の割合は、約35%と高い数値を誇っています。

各地方に風力発電所や太陽光発電所、バイオマスによる発電所を持っており、電力を供給しています。

環境に配慮した電気を利用したい方には良いでしょう。

サミットエナジーでは、電気の見える化サービスにより、Webを利用して日々の使用状況をチェックすることが可能です。

まずは電源構成を調べることから始めよう

電力自由化により様々な企業が電力事業への参入を決めましたが、企業ごとの電源構成などは分からないことが多いです。

まずは自分で電源構成を調べることから始め、各企業を比較しながらどの企業を選べばエコに繋げられるのかを確認しましょう。

環境問題への取り組みを通じて、一人ひとりが高い意識を持てると良いですね。

また、PPSはエコ活動に取り組むだけではなく、お得なプランやサービスを提供している傾向にあります。

電気を利用するだけで、月々の電気料金を安くすることができたり、生活費を抑えることができたりと、従来の電力会社では実現が難しかった様々なメリットを享受できます。

大手電力会社10社のプランと比較しても電気料金が安くなる場合もあるでしょう。電源構成を調べる時に、その辺りも見られると尚良いです。

電力自由化の恩恵を十二分に受けられるように、まずは「調べる」ということから電力自由化に関する取り組みを始めてみてはいかがでしょうか。

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