【電力自由化ニュース】大手5社の電気料金が値上げの原因は燃料費高騰?

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【電力自由化ニュース】燃料費高騰で大手5社の電気料金が値上げ

競争する企業
電力自由化によって、地域の大手電力会社でも電気料金の値下げが相次いでいました。また、2016年のはじめには、燃料費が急激に安くなるなどの幸運も続き、電気を安く利用することが出来ましたが、この燃料安も落ち着き、ニュースでは、地域の大手電力会社5社の10月の電気料金の値上がる可能性があると言われています。

大手電力会社5社で電気料金の値上げ

地域の大手電力会社10社で10月からの電気料金を発表したとのニュースが入ってきました。その中でも5社が燃料費の高騰による電気料金の値上げを発表しました。電力自由化後、大手電力会社5社が電気料金を値上げしたのは初めてです。家庭向けの電力だけでなく、工場や大型施設などの法人向けの電力も、電気料金が上がります。今回、電気料金が値上がるのは以下の5社となります。

・関西電力

・北海道電力

・北陸電力

・四国電力

・沖縄電力

燃料費の高騰で電気料金が上がる理由

大手電力会社では、燃料の輸入価格を電気料金に反映させる原燃料費調整というものを行っています。そのため、燃料費の高騰によって電気料金は左右してしまうのです。しかし、10月から逆に電気料金が安くなる大手電力会社や新電力もあります。一体何故、一部の電力会社では電気料金が高くなったり安くなったりするのでしょうか?

10月から電気料金が安くなる電力会社

10月以降に電気料金が安くなる電力会社は以下の通りです。

・東京電力

・中部電力

・東京ガス

・東邦ガス

・大阪ガス

・西武ガス

東京電力や、電力自由化によって新たに参入したガス大手4社は電力を発電する際、ガスを使った発電の比率が多いため、液化天然ガスの輸入価格が電気料金に反映されます。今回、液化天然ガスの輸入額が今回下落したため、結果として電気料金が安くなりました。大手電力会社の中でも、発電に使用する燃料によって、大きく電気料金が変わるのです。

電気料金の値上げで進む電力小売の競争激化

ニュースでは、新電力による料金プランやセット割引、大手電力会社による新しい料金プランの発表などで電力自由化後は電力小売の競争が激化していると言われています。今回のように大手電力会社の電気料金値上げが続くと、さらに競争が激化するとの見通しもあります。「あまり電気を使っていないのに最近の電気料金が高いな…」と感じる場合は、燃料費が原因となっている可能性があるので、電力自由化関連のニュースなどをチェックして、電力会社の乗り換えをよりお得にできるよう検討しましょう。

新電力ではガス会社が一人勝ち?

ニュースでは、電力自由化後、顧客の数は東京ガスが40万件の顧客獲得、大阪ガスが17万件の顧客し、他の電力会社よりも群を抜いて多いと言われています。人気はガスと電気のセット割引。来るべきガス自由化に向けて、早めに顧客を獲得しようと、東京ガスや大阪ガスでは割引やサービスが充実しています。逆に、ガス会社以外の新電力は顧客の獲得に苦戦していると言われています。今後の電気料金の値上げで、消費者はより電気料金に敏感になり、さらに苦戦する可能性もあります。

今回の値上げでは電力会社の収益が上がるわけではない

今回の値上げは、燃料費の高騰によるものです。そのため、発電をする際の燃料費が上がるので、値上げをした電力会社の収益が上がるわけではありません。しかし今回の値上げを皮切りに、各電力会社の顧客の流れは変化する可能性があります。燃料費の安さのおかげで顧客を獲得できていた電力会社も多いため、今後の燃料費高騰で利益を維持できるかどうかは怪しいと見られています。

新しい新電力も続々参入し、より競争は激化する可能性

また、電力自由化によってさらなる新電力も続々参入する可能性もあります。8月には、大手インターネットサービスプロバイダであるニフティが新電力として参入することがわかりました。「@niftyでんき」では、以下の電力会社のエリアを除いた日本全国でサービスを開始しています。

・北海道電力

・北陸電力

・四国電力

・沖縄電力

「@niftyでんき」では、電気料金とインターネットプロバイダのセット割引が適用されます。今後も、このように新しくインターネットサービスプロバイダやその他事業者などが新電力に参入してくる可能性もあります。

電力自由化後、お得に電気を使うためには

電力自由化後、お得に電気を使うためには、常に電気料金の値上げのニュースや、新しい新電力の料金プランに関するニュースなどをチェックしておくのがおすすめです。新電力のプランの中には解約金が発生する場合もあるので、慎重に契約内容を吟味しましょう。

総評

電力自由化後、10月には、はじめて大手電力会社5社の電気料金が同時に値上げとなります。今回の値上げが続くと、電力自由化後の電力小売事業の顧客の流れに影響が大きく出る可能性があります。今のところ、新電力の中ではガス会社が一人勝ちの状況ですが、今後新しくインターネットサービスプロバイダなどの新電力の参入により、より競争が激化すると言われています。電気料金や電力自由化のニュースを追い、不利なプランを契約をしないように気をつけましょう。

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ジャンヌ
ライター/エコなものが好き
エコじゃないものと闘う、地球に優しい女性ライター

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